ラーメン柏市の飲食店

アトランタ銅メダリストで5.4億円超稼いだ元競輪選手「十文字貴信さん 」が柏市の中華そば「白河屋」の店主に転身!

競輪ラーメン
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1996年アトランタ五輪でプロ競輪選手として日本史上初の銅メダルを獲得し、5.4億円超稼いだ十文字貴信さんが柏市で評判のラーメン店「白河屋」(中華そば)の店主に転身し第二の人生を歩んでいる。

*柏の葉キャンパス駅から徒歩15分の柏市公設市場内にラーメン店「白河屋」(中華そば)があります。

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ラーメン店「白河屋」の店舗情報

住所:〒277-0871 千葉県柏市若柴
電話番号: 0858-94-0612
営業日:月~日 10:30~14:00
定休日:不定休
駐車場:あり
地図

このニュースの詳細

【あの五輪メダリストは今】

 十文字貴信さん(96年アトランタ五輪・自転車1キロタイムトライアル銅)

 ◇  ◇  ◇

 その店主の筋骨隆々な姿からは、到底44歳とは思えない。1996年アトランタ五輪でプロ競輪選手として日本史上初の銅メダルを持ち帰ってから24年。十文字氏は今、地元で評判のラーメン店「白河屋」の厨房にいる。19歳で競輪デビューし、わずか1年で五輪を経験。その後20年余りを競輪最高位のS級でレースを戦い、稼いだ獲得賞金総額は5億4000万円を超える。競輪のトップ選手からラーメン屋の主に――。第二の人生選択の裏には何があったのか。

■選手時代は4軒ハシゴ

 十文字氏が初めて白河ラーメンに出合ったのは幼少の頃。祖母の家がある福島県に遊びに行くたびに「白河屋」というラーメン屋に連れていってもらった。

「それが本当においしくて。私はラーメンマニアではなく“白河ラーメンマニア”です。日本全国、競輪の開催地であらゆる種類のラーメンを食べましたが、やっぱり断トツで白河ラーメンが大好きです。水分を多く含んだ麺の独特なモチモチ感、醤油のカエシ、香りやうま味が生きたスープもたまりません。20代の頃は時間があれば競輪仲間たちと福島県まで行って、4軒くらいハシゴしていました」

 十文字氏の転機となったのは、30歳の時に腰部脊柱管狭窄症の手術での入院生活だった。競輪選手は一生続けることは出来ない。セカンドキャリアを考えたとき、古い記憶がよみがえった。

「小中学生の頃の夢は1番が競輪選手、その次が料理人でした。そんなこともあり、大好きなものを自分の手で作りたいという思いが生まれました」

 退院後は選手として再びS級で活躍する傍ら、インターネットや料理本を見てレシピの研究を始めた。そうして仲間や家族に自作した白河ラーメンを振る舞ううちに、自分の店を出すためにはと考えた結果、独学ではなくプロの技術を学ぼうと決心した。37歳のことだった。

「まず祖母と通ったお店を訪ねましたが、店主がお年を召していたことと、震災の影響で閉店していたんです。代わりに、そこで修業してのれん分けされた方がやっている『白河屋』を紹介していただき、仕込みの作業を見せてもらいながら学びました。家に帰って実践しても、これがうまくいかない。見学、試行錯誤、見学、と半年に1回くらいお店に通い、これが4年くらい続きました」

朝が来るのが待ち遠しい
 2019年1月15日に競輪を引退し、現在は千葉県柏市で「白河屋」を経営している。自分の原点となったお店と同じ名前、そして、一目で白河ラーメンと分かるシンプルさから許可を得て、屋号をこの名に決めた。

 ラーメン作りには自身のこだわりの強い性格が非常に合ってるという。

「選手時代は引退までずっと自転車の調整に熱中していました。1ミリ以下の単位でメンテナンスして、自分の体に合わせていく。朝6時から始めて気が付くとお昼を回っていることもザラでした。わずかな変化が結果に大きく影響する。これは麺作りも一緒です。白河ラーメンは、例えば4リットルの水を使うとして、おちょこ1杯の水量の差で出来栄えが全く変わってしまう。気温と湿度の変化でその日に合った水量を探らなければいけません。これが非常に難しい。でも、本当に楽しいです。毎晩布団に入ると明日の仕込みを考えているので、朝が来るのが待ち遠しいほど。自転車の調整は20年近くやっても答えは出ませんでした。きっと白河ラーメンも100点の正解にたどり着けないかもしれない。だからこそ夢中になれます」

 店は夫婦で切り盛りしているため十文字氏の朝は早い。10時半の開店時間に間に合わせるべく朝4時すぎから準備を始め、仕込み作業を1人で行う。10時前に奥さんが合流し、2人で味の最終チェックを済ます。平日は14時までの営業だが、土曜日は行列ができ、売り切れることも珍しくない。コロナ禍の影響で4月25日から店を閉めているが、1日から営業を再開する。今や食べログの評価は3・51(5月末現在)の人気店だ。

「初めて来た人には、やっぱりオーソドックスな『中華そば』に『煮卵』のトッピングがオススメです。研究を重ねた結果、煮卵は4日間漬けています。お客さんから『これ注射器で中に味付けしているの?』と聞かれるほど、中心まで味が染み込んでいます。使っている卵はLサイズ、そしてトロトロ半熟です!」

 十文字氏の白河ラーメン研究は続く。

▽じゅうもんじ・たかのぶ 1975年11月10日生まれ。現在の千葉県野田市出身。95年に競輪デビューし、96年アトランタ五輪で銅メダル獲得。以後20年以上S級で活躍。2019年に引退し、現在、千葉県柏市で「白河屋」を経営している。
アトランタ銅・十文字貴信さん 5.4億円超稼いだ競輪界からラーメン店の主に転身

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