新型コロナウイル感染拡大の影響で、2020年の秋に開催予定だった全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)など三つの大会の中止が決定。
全国大会常連の柏市立柏高校吹奏楽部の石田修一総監督(65)は「淡い期待を抱いていたが、これだけ感染が拡大してしまったら仕方ない」と悲痛な胸の内を明かした。
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今秋開催予定だった全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)など三つの大会の中止が11日までに決まった。大舞台に向けて指導を続けてきた県内の学校関係者は悲痛な胸の内を明かした。
「淡い期待を抱いていたが、これだけ感染が拡大してしまったら仕方ない」と話すのは、全国大会常連の柏市立柏高校吹奏楽部の石田修一総監督(65)。3月に出演予定だった市のイベントが全て中止に。12月までの予定も全て白紙という。
3月上旬から休校となって以降、「楽器を持ち帰って練習している生徒もいるが、大きな楽器は自宅で練習することが難しい」。新1年生は74人の入部希望があったが、活動できていないのが実情だ。
習志野市立習志野高校の吹奏楽部顧問、織戸弘和教諭(51)は「生徒の気持ちを考えるとやりきれない」と声を落とす。中止の知らせを部長に伝えると「やっぱりですか」と落胆しつつも「悔いのない1年間にしたい」と決意を見せたという。
現在部員たちは個人で自宅練習をしており、今後の活動は未定。全員で演奏する数少ない機会である野球応援についても大会開催が危ぶまれており、先は見通せない。
学校再開後も部活動がいつ始められるか分からないが、「今年しかできないことをしてあげたい」と織戸教諭。「コンクールは半年以上の時間を費やす行事。別のことに取り組むチャンスはあるのかなと前向きに捉えていきたい」と話した。
【新型コロナ】吹奏楽コンクール中止 「仕方ない」「やりきれない」 千葉県内指導者ら落胆