東京慈恵会医科大学附属柏病院の医師1名と東京港区の東京慈恵会医科大学附属病院に勤務する医師1名が医療機器リベートを受け取っていたことがわかった。
機器の納入方法に問題があったのか本格調査が開始されることになりました。
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世界的な米系医療機器メーカー「グローバスメディカル」の日本法人が機器を購入した病院の医師側に売り上げの一部を戻していた問題で、東京慈恵会医科大学病院の医師2人側もリベートを受け取っていたことが朝日新聞の取材でわかった。同大は取材に、機器の納入方法に「問題があった」と認めたうえで、弁護士を中心とする調査委員会を立ち上げ、本格的に調べる方針だ。
同法人の内部資料によると、こうした医師側へのリベートは少なくとも昨年1年間で二十数人に総額1億円超が提供されていた。
同法人の関係者の話や内部資料によると、慈恵医大の医師2人のうち1人は同大病院(東京都港区)に勤務。同法人は2017年、別の病院の看護師が代表でこの医師が役員を務める会社と「販売手数料」を支払う契約を結び、販売額の数%を会社の口座に振り込んでいた。医師と看護師は朝日新聞の取材に「取材を受けることはできない」と文書で回答した。
同大のもう1人の医師は同大柏病院(千葉県柏市)に勤務。同法人は17年、医師の親族が代表の会社と同様の覚書を結んでいた。覚書には「商品の販売に対する協力業務及びその対価」とあり、会社名と親族の記名押印があったが、この会社は法人登記されていなかった。会社に取材を申し込んだが、回答はなかった。
同大は朝日新聞の指摘を受けて調査を開始。機器の購入方法について、「問題があることを初めて把握した」と説明した。また、「病院で使用する医療機器に関して何らかの経済的利益を得ていれば、大学の行動規範や就業規則にも反する」としつつ、「現時点で(2人の)医師が経済的利益を得ているかについて確実な情報は得られていない」としている。
医療機器リベート、慈恵医大医師2人も受領 本格調査へ