柏市の麗澤中野球部では新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け部活動の休止が長引いたためビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使用した「オンライン部活」に取り組んでいる。
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新型コロナウイルス感染拡大のため県内各地の中学で部活動の休止が続く中、麗澤中(柏市)の野球部がビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使用した「オンライン部活」に取り組んでいる。全11人の部員が画面越しに仲間とトレーニングを実践している。
オンラインでの部活動は火、木曜日の週2回、約1時間実施。離れていても互いの表情を確認しながら一緒に運動できる時間について、小宅崚太監督は「生徒からは『本当に楽しい』という声が出ている」。部専属のトレーナーが用意したスクワットなどのメニューに部員が取り組み、小宅監督が動きを確認する。
トレーニング後は戦略などを話し合うミーティングを実施。「1死二、三塁からバントは(どのように)するか」。具体的な状況を挙げながら議論を交わす。最後には「おしゃべりタイム」として部員同士が菓子を食べながら雑談。外出自粛を余儀なくされる中、仲間と交流する貴重な時間となっている。
活動のきっかけは生徒からの声だった。「みんなと野球がやりたい」。休校が続く中、小宅監督が電話面談をすると切実な意見が出た。同校が授業にタブレットを導入していることもあり、4月9日から実施。小宅監督は「週2回では足りないという声もある。生徒がつながりを大切にしていると感じる」と話した。
全国中学校体育大会(全中)はすでに中止が決定。3年生にとって最後の大舞台となる県大会の実施は不透明だが、部員は活動を続けて前を向く。小宅監督は「モチベーション維持には人とのつながりが大事になっている」と語った。
交流育む「オンライン部活」 生徒発案、おしゃべりタイムも 麗澤中野球部