物流技術ベンチャーのGROUND(グラウンド、東京都江東区)が開発した自律型協働ロボ(AMR)を独物流大手DHLの柏物流センターが30台手に入れました。
単純な作業を自律型協働ロボ(AMR)に任せることにより、「高付加価値な仕事に集中できる」と宮田啓友社長が語った。
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物流技術ベンチャーのGROUND(グラウンド、東京都江東区)は自律型協働ロボ(AMR)を開発、独物流大手DHLの柏物流センター(千葉県柏市)に30台納入した。グラウンドによると「国産の自律型協働ロボが日本国内の物流現場で実稼働に至ったのはこれが初めて」という。
ロボットは高さ1メートル40センチ、幅46センチ、奥行き44センチ、重さは50キロ。約2時間の充電で連続8時間稼働できる。ロボットの周囲にあるカメラやレーザーなどと連携して現在の居場所を把握する。また周囲の人がロボットに気づいてもらえるよう、ロボットの前方1メートル付近を青いレーザーで照射する。独自開発の人工知能(AI)を組み込み、日々の作業内容を逐次学習。日を追うごとに作業効率を上げている。
電子商取引(EC)サイトを通じて入った注文情報がロボットに付けられたタブレット端末に表示される。作業員はそれを確認し、棚から品物を取り出して、指示されたロボットの棚に入れる。ロボットの最大積載重量は45キロ。
その後はロボットが自動で梱包(こんぽう)作業の場所に秒速約1.2メートルで運んでくれる。棚から商品を選ぶというロボットにとって複雑な動作は人間に任せ、移動といった単純な作業はロボットが担う。これにより、「高付加価値な仕事に集中できる」(宮田啓友社長)という。
物流施設内のロボットのシステムの組み上げは、DHLサプライチェーン(東京都品川区)と提携するダイアモンドヘッド(同港区)が担当した。ダイアモンドヘッドの柴田幸一朗社長はグラウンドのロボットについて「既設の立体倉庫や物流関連のソフトウエアにも組み込みやすい」と、汎用(はんよう)性の高さを評価している。
国産の自律型協働ロボ稼働 GROUND、独物流大手に30台納入