柏市では新型コロナウイルスの影響で公共施設の臨時休業が続き、運営する指定管理者が厳しい状況に置かれている。
損失を補償するため柏市は事業費2290万円の補正予算案を2020/06/05開会の市議会に提出しました。
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千葉県柏市では新型コロナウイルスの影響で公共施設の臨時休業が続いたため、運営する指定管理者が厳しい状況に置かれている。市は損失を補償するため事業費2290万円の補正予算案を5日開会の市議会に提出した。【橋本利昭】
指定管理者の「あけぼの山パートナーズ」が運営する同市布施の「あけぼの山農業公園」は、4月8日から臨時休園した。しかし、立ち入りが可能なチューリップ畑を訪れる人が絶えず、見学者が集まることを避けるため同21日、通常より早く約16万本のチューリップを刈り取った。また、例年は5月の大型連休明けに同じ場所でヒマワリの種をまいているが、今年は新型コロナの影響が見通せず、断念した。
同公園は入場料が無料だが、有料施設の食堂や茶室、売店などの売り上げは指定管理者の収入になる。同公園は5月26日に再開したが、7月末まではイベントが中止されており、苦しい運営が続く。
同市では17の指定管理者が施設運営に当たっている。市からの定額の指定管理料だけで運営する団体を除く六つの指定管理者は、臨時休業でホールなどの使用料収入がなくなった。施設は順次再開しているが感染防止のため、入場制限などの措置が取られ、苦しい運営は今後も続くという。このため、市は補正予算で公園や文化・スポーツ施設などを対象に、今年2、3月分の損失補償を行う。4月以降分も今後検討するという。
ある施設の指定管理者の担当者は「緊急事態宣言の解除で徐々にイベントなどの予定も入ってきているが、『第2波』『第3波』の恐れもあり、今年は厳しい。文化・芸術分野などはどうしても後回しになりがちだが、早く対応してほしい」と訴える。
指定管理者に損失補償 コロナで臨時休業続き使用料収入なく 千葉・柏市が補正予算案提出